2004年4月“S”号は、ブラジルのパラナグア港から6万トンの大豆を積み込み、貨物の積み下ろし港である赤湾に向かいました。買い手の輸入許可証入手が遅遅として進まなかったため、同船は、傭船者の指示にしたがい長期間シンガポール及び香港で停泊することになりました。2004年8月、同船が深圳赤湾に入港し貨物を下ろしたときには貨物には塊ができ、変色するという現象が発生していました。船、貨物及び傭船契約の環節において、それぞれの利害関係者の間で争いが続き、係争金額は1千万米ドル近くにも上ってしまいました。
朱国林弁護士は、同船船主と保険賠償協会の緊急委任を受け、上船して短時間内に証拠を収集し、船員への聞き取りを行い、貨物損害の原因を調査しました。その上で起草した船員の証言及び初歩的法律意見書は、クライアントの高い評価を得ることになりました。朱弁護士が起草した船員証言は、さらに大豆貨物損害案件のモデル的証言となったほどです。
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